【8月29日 AFP】米西部開拓時代の伝説的な無法者、ビリー・ザ・キッド(Billy the Kid)を射殺した際に使われた拳銃が27日、銃器の落札価格としては史上最高額となる603万ドル(約6億6000万円)で落札された。

 落札されたのは44口径のコルト(Colt)製シングルアクションのリボルバー(回転式拳銃)で、ビリー・ザ・キッドを射殺したパット・ギャレット(Pat Garrett)保安官が所有していたものだ。競売大手ボナムス(Bonhams)によると、予想価格は200万~300万ドル(約2億2000万~3億3000万円)だった。

 ボナムスによると、拳銃の状態は「非常に良好」で、グリップは「だいぶ使い込まれている」という。

 ビリー・ザ・キッドは1881年7月14日、ニューメキシコ州でギャレット保安官に胸部を撃たれて死亡した。21歳だった。本名はヘンリー・マカーティ(Henry McCarty)。ウィリアム・ボニー(William Bonney)の名でも知られていた。

 ボナムスによると銃器のこれまでの最高落札額は、2002年に英競売大手クリスティーズ(Christie's)で落札されたジョージ・ワシントン(George Washington)初代米大統領が独立戦争(Revolutionary War)で携帯していた銃2丁の198万ドル(約2億1700万円)だった。

 オークションではこの他、ビリー・ザ・キッドが1881年4月に脱獄した際に保安官補から奪ったショットガンも出品された。保安官補を射殺したショットガンは、予想落札価格20万~30万ドル(約2200万~3300万円)を大きく上回る約98万ドル(約1億800万円)で落札された。(c)AFP