中国はコロナ起源「重要情報」隠蔽 バイデン氏
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【8月28日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は27日、米情報機関が実施した新型コロナウイルスの起源調査の結果をまとめた報告書の概要が発表されたことを受けて、中国が新型ウイルスの起源に関する「重要な情報」を隠蔽(いんぺい)していると主張した。
バイデン氏は声明で、「このパンデミック(世界的な大流行)の起源に関する重要な情報が中国に存在しているにもかかわらず、中国政府関係者は当初から、国際的な調査機関や世界の公衆衛生機関がそうした情報にアクセスするのを妨げてきた」と指摘した。
「中国は今日まで、パンデミックの犠牲者が増え続けているにもかかわらず、透明性を求める声を拒否し、情報を隠し続けている」
報告書によると、各機関は新型ウイルスの起源について、生物兵器として開発されたものではないという結論で「おおむね」一致。同ウイルスが遺伝子操作の産物だったとの説についても、大半が「信頼性は低い」と評価した。
ただ、新型ウイルスの起源については、各機関で見解が相違。4機関と国家情報会議(NIC)が動物との接触による自然発生の可能性が高いとした一方で、1機関は研究所流出説を支持。3機関は結論が出せなかった。
しかし米国は、中国当局が新型ウイルスの存在について流行開始以前に把握していたとは考えていない。
報告書によると、米情報機関や世界の専門家らは、新型ウイルスの流行初期の臨床サンプルや疫学情報を十分に持っていないという。
バイデン氏は、より多くの情報を共有させ、世界保健機関(WHO)に協力させるべく、同盟諸国と協力して引き続き中国政府に圧力をかけていくとして、「この世界的な惨事について、完全で透明性のある説明をしなければならない。それ以外は受け入れられない」と述べた。(c)AFP/Issam AHMED