【8月26日 People’s Daily】世界一の貨物貿易国として、中国がサービス貿易分野への注力を続けている。中国商務部が最近、「海南自由貿易港越境サービス貿易特別管理措置(ネガティブリスト 2021年版)」を発表した。これは中国が越境サービス貿易分野で発表した初のネガティブリストだ。リストには、海外サービス提供者を対象とする11部類70件の特別管理措置が明記されている。リスト外の分野では、海南自由貿易港内であれば、越境サービス貿易において、海内外サービス提供者を同一視し、平等な参入を認める。この制度型開放の取り決めは、サービス貿易管理モデルの重大な発展であり、サービス貿易自由化の推進に役立つのみならず、中国の開放拡大継続への決意をも明確にしている。

 伝統的な「その場での代金引換」の貨物貿易と異なり、サービス貿易は消費者によるサービス売買の経済貿易活働であり、日常生活と密接に関係している。海外旅行、教育医療、情報通信などもサービス貿易の範疇(はんちゅう)にある。近年、デジタル経済の発展は、サービス貿易の新業態と新モデルの形成を推進し、サービス貿易の成長をさらに促進している。昨年を除き、この10年間、世界の越境サービス貿易の年平均増加率は貨物貿易の2倍となっている。越境サービス貿易が将来の世界貿易の鍵を握る駆動要因となることが予想される。

 中国が質の高い発展を推進する中、サービス貿易の規模は絶えず拡大しており、世界トップ5のサービス貿易国中、唯一の発展途上国となっている。中国のサービス貿易市場は今後、数兆元規模に達すると予測されている。「海南自由貿易港越境サービス貿易特別管理措置(ネガティブリスト 2021年版)」の発表は、多くのメリットをもたらすだろう。例えば、開放分野の緩和は、海外企業が海南省でより多くのビジネスチャンスを見つけるのに役立つ。域外のハイエンドサービスの導入は、人々の美しい生活ニーズをさらに満たすことに役立つ。開放ストレステストの強化は、先行試験モデルとしての役割の発揮に役立つ。

 厳しく複雑な国内外情勢に直面する中でも、中国は改革深化、開放拡大の方向と決意を堅持している。サービス業はその独特なライトアセット、ソフト要素などの特徴により、開放的かつ透明、包容的、非差別的な業種の発展エコシステムが必要だ。とりわけ、各国による要素の流動性の制約障壁の削減努力と、国境を越えた相互接続の推進が必要になっている。明確な参入から禁止でなければ即ち参入とするへ、開放分野は無から有へ、有から優へ、中国がサービス貿易発展の実際の需要に積極的に順応し、自らがサービス業の開放・協力を推進し、世界と中国の巨大市場規模の配当のシェアを続け、多国間、区域など多層でのサービス規則を推進し、グローバルな経済ガバナンスを絶え間なく改善し、世界経済の包括的な成長を促進していく。

 人類社会発展の歴史を見渡すと、開放すれば興り、閉鎖すれば衰える。一つ一つより高次レベルの対外開放の窓を通じ、中国の開放の扉がより大きく開く一方で、中国がより多くのチャンスをもたらすことを世界に見せる。(c)People’s Daily/AFPBB News