【8月26日 People’s Daily】食品の安全は、人々の命と健康に関わる。近年、中国は食品安全システムの完成に力を入れており、食品安全監督管理を強め、安全保障の水準を向上させ、農地から食卓への防衛ラインを厳しくしている。今年7月までに中国は1366項目の食品安全に関する国の基準を発表し、カバーされる項目は2万項あまりになる。国の基準は原料や栄養素、添加物、微生物などの指標が詳細に定められており、食品安全の基礎的な制度保障をなしている。

 2020年、中国全土の食品安全監督サンプリング調査では全体の不合格率が2.31%であった。2019年から基本的に横ばいで、食品安全は全体として安定的に向上している。農産物の品質安全定例監督試験では合格率が6年連続で97%以上を保っている。食品安全重点分野・重点ポイントを定め、管理部門が法執行に一段と力を入れている。2020年11月、市場監督総局は農業農村省・公安省などと共同で「農村粗悪食品取り締まり運動」の法執行を開始し、今年の7月15日までに市場監督管理部門が摘発した関連違法案件は10万4000件、差し押さえた違法製品は2766トンにのぼり、農村の食品市場の健全化に一役買った。

 食品生産業者の責任ある経営を促すためには、中国各地で食品安全追跡メカニズムの完成を模索し、事実をきちんと記録し、製品の来源を調べ、追跡できるようにすべきである。浙江省(Zhejiang)は近日、食品安全追跡のクローズドループ管理システムをローンチし、食品安全について農地や生産工場から食卓までの全工程を監督管理できるようにした。食品包装についたQRコードをスキャンすると、食品の生産加工状況や工場での検査結果、監督管理サンプリング調査の結果などが即座に分かる。消費者が購入した食品の品質的欠陥に気づけば、監督管理部門が食品の流通経路を追跡し、販売業者をロックし、消費者の権益を守る。他にも福建省(Fujian)などで、特色ある食品生産の追跡プラットフォームがつくられている。

 また、輸入品の低温物流体系に対する防疫上の危険性に対処すべく、中国は全国輸入コールドチェーン食品オンライン追跡プラットフォームの構築を始めた。今年の4月までに、各地の各地で検査された食品は1万3896トンにのぼり、検査済みの食品は基本的に有効なコントロール下にある。市場監督管理総局は各地で行われている追跡管理システムの研究開発を指導し、全国的な食品追跡ネットワークを形成することを次の目標としている。

 現在、食品産業の新製品や新しい業態、新しい商業モデルが次々と現れており、食品の監督管理は挑戦を求められている。中国は食品安全の監督管理のため、ビッグデータやAI、インターネット+などの通信技術を総合的に運用している。(c)People’s Daily/AFPBB News