【8月25日 Xinhua News】中国重慶市(Chongqing)渝北区(Yubei)石船鎮(Shichuan)は、かつて石灰岩の採石場が集中したエリアだった。山中には巨大な露天掘りの採掘場が数十カ所も点在し、森林伐採や耕地の破壊、地盤陥没といったさまざまなリスクが顕在化していた。

 生態環境の悪化に直面した地元政府は2012年、銅鑼山採石場を閉鎖。16年から安全リスクの解消や植生回復、汚染の原因となる坑水の抑制・処理など生態系の修復を加速させるとともに、道路などのインフラ整備を強化し、銅鑼山鉱山公園を造成した。

 地元の村民の多くが公園のある風景区で観光バスの運転手や警備員、清掃スタッフなどとして働き始めた。中にはアグリツーリズム施設を開業する村民も現れた。風景区の人気が高まったことで、地元の農産物は市外にも販路を広げ、農家の収入増を後押ししている。今年2月に試験営業を開始して以来、延べ50万人以上の観光客が公園を訪れている。(c)Xinhua News/AFPBB News