【8月25日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は24日、米軍のアフガン撤収を今月末までに完了させる方針を改めて示し、早急な撤退が必要な理由として、テロ攻撃が起きる恐れが増大していることを挙げた。

 欧州諸国の首脳はバイデン氏に対し、国外退避を希望する人々を全員確実に避難させるために米軍の撤収期限を延長するよう求めていた。

 バイデン氏は、同日にオンラインで開かれた先進7か国(G7)首脳会議で首脳らが「可能な限り効率的かつ安全に人々を退避させるため、緊密な連携を続ける」ことで合意したと説明。「われわれは現在、8月31日までに(退避を)終えるペースにある」と述べた。

 ただ、8月31日までに退避を完了させるには、イスラム主義組織タリバン(Taliban)が「引き続き協力し、退避対象者の空港までの移動を認め続ける」ことが必要だと説明。国防総省と国務省に対し、万一に備えた対応策として、必要に応じて「予定を調整」する計画を策定するよう指示したことを明らかにした。

 タリバンは今のところ「われわれと協力する措置を取ってきた」ものの、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のアフガン分派「イスラム国ホラサン州(IS-Khorasan)」による攻撃の「深刻かつ、増大するリスク」があると指摘。「現地にとどまり続ければ、ISIS-K(ISホラサン州の別名)が空港を狙い、米国と同盟諸国両方の部隊や罪のない民間人への攻撃をもくろむ日がその分だけ増える」と語った。(c)AFP