【8月24日 AFP】前週末の第89回ルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race 2021)に出場した台湾のチームが、車から台湾旗を外すよう、レース前に主催者から要求されていたことが分かった。

 23日に中央通信社(Central News Agency)が伝えたところによると、台湾のチームのハブオート(HubAuto Racing)のオーナーは、車についていた台湾旗を台湾のオリンピック委員会の旗と交換するように求められた。

 中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)の投稿を引用した記事によれば、中国IT大手の騰訊控股(テンセント、Tencent)がこれに先立ち、「中国台湾のレーシングチームが車のボンネットにオリンピック委員会以外の旗を使用した」との理由で、大会のライブストリーミング中止を決定していたという。

 大会を主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)はAFPの取材に対し、「政治的な議論を避けるため、オリンピック委員会旗の使用を出場者に求める権利を有している」と明かし、「当該チームとは完全なる合意のもと、オリンピック委員会の旗が車に貼られた」と説明した。

 ハブオートは今回の件についてコメントしていない。

 当初チームのフェイスブック(Facebook)に投稿された画像では、車のボンネットの上に小さな台湾旗がついていたが、レース前には外されていたことが確認された。(c)AFP