【8月23日 People’s Daily】太陽がじりじりと照りつけ、エアバス(天津)会社の艤装(ぎそう)ラインも熱気に包まれている。搭載、内装、塗装、テスト、機体は少しずつ移動し、異なる作業ステーションで順序よく行われている。目を凝らすと、指定エリアを出入りする作業者はすべて5Gカメラでスキャンされ、ヘルメットを着用しているかどうか、道具や設備の忘れ物や不備がないかどうかが自動的に認識される。

 こうした場面は、5G+工業インターネットの「連携」から生まれたものだ。「航空機の製造には、数多くの精密部品や複雑な設備が関わっており、生産をおろそかにしてはならない。人力による点検は手間がかかり、油断すると見落としもある」。エアバス(天津)会社の鄭麗娜(Zheng Lina)イノベーションマネジャーは、工業インターネットへの5G技術の活用は、生産ラインに張り付くセキュリティー専門家を雇うのに相当し、点検の人件費が大幅に下がるだけでなく、生産の安全レベルも大幅に向上したと語った。

 上半期、中国工業デジタル・トランスフォーメーション(DX)とソフトウエアの自律制御プロセスの加速により、工業ソフトウエア製品の収入が前年同期比20.0%増の1107億元(約1兆8700億円)に達した。工業インターネットプラットフォームに接続される産業設備の総数は7000万台を超え、企業の重要工程の数値制御化率、デジタル化研究開発設計ツールの普及率が着実に向上している。応用シーンの開拓、業界の潜在力の深掘り、産業生態の健全化などをめぐり、中国の工業インターネットの発展は加速している。

 ロボットアームが乱れずに効率よく動き、ロボットが順調に回転していた。徐州重型機械有限公司(徐州重型)の移動式クレーンのスマート溶接作業現場では、9本のスマート生産ラインがフルスピード、フルパワーで稼働し、40億元(約677億円)近いクレーン受注を完了した。

 受注の「幸先のよいスタート」は、5G+工業インターネットの強力な連携から生まれる。「5G+工業インターネットの連携により、異なるメーカーや異なるブランドが生産する多数のデバイスを融合するプラットフォームに接続し、デバイス間の最大の相互接続を実現した」。徐州重型情報化管理部の李忠福(Li Zhongfu)部長によると、5G+工業インターネットは生産設備の稼働データをリアルタイムでモニタリングするだけでなく、生産能力の配置をより正確かつ合理的なものにし、生産効率を20%以上向上させた。また製品のパラメータを追跡・リターンし、顧客に遠隔診断サービスを提供することができるという。

「5G+工業インターネットを融合・重ね合わせ、共進化を促すことは、製造業におけるDXの新たな戦場となるだろう」。中国情報通信研究院の王志勤(Wang Zhiqin)副院長によると、現在、中国全土で作成された5G+工業インターネットプロジェクトは1600件に迫り、国民経済の重要業種20以上をカバーしている。これに加え、5G+工業インターネットは航空、鉄鋼、鉱業、港湾などの先行業種から製造業全体に拡大している。

 中国工業・情報化省の関係責任者によると、「第14次五か年計画(2021〜25年)」期間に、中国は多くの工業インターネットシステムソリューションサプライヤーを育成し、トップ企業の先導的役割を十分に果たし、大中小企業の協同イノベーションを推進し、中小零細企業のDX能力の増強を支援するという。(c)People’s Daily/AFPBB News