【8月23日 AFP】22日に行われた21-22フランス・リーグ1第3節のニース(OGC Nice)対オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦で、ファンがピッチに物を投げ込んだことをきっかけに乱闘が起こり、試合が中止になる騒ぎがあった。

 騒ぎは試合の75分に起こり、敵地アリアンツ・リヴィエラ(Allianz Riviera)の観客からCKのたびに物を投げつけられていたマルセイユのスター選手、ディミトリ・パイェ(Dimitri Payet)がペットボトルを客席へ投げ返すと、これに怒ったファンがピッチに侵入し、選手と観客が入り乱れた醜いもみ合いが始まった。

 パイェは観客に脅され、一方でマルセイユ側もアルバロ・ゴンサレス(Alvaro Gonzalez)とマッテオ・グエンドウジ(Matteo Guendouzi)がホームゴール裏に駆け寄って相手サポーターとにらみ合った。ニース主将のボンフィム・ダンテ(Dante Bonfim Costa Santos)はサポーターを落ち着かせようとし、黄色いベストを着た警備員も観客の侵入を止めようと集まってきたが、結局は両チームの選手とサポーター、スタッフによる乱闘が巻き起こった。

 映像では、マルセイユのホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)監督がスタッフと選手に制止されている様子もみられた。主審は安全を考慮して両チームの選手を控室へ下がらせた。

 その後、80分の中断を経て1点リードしていたニースは試合再開を希望したが、マルセイユは選手が攻撃された以上、安全が保証されていないと主張してピッチへ戻ることを拒否し、試合は中止になった。

 マルセイユのパブロ・ロンゴリア(Pablo Longoria)会長は、「われわれの選手が攻撃を受けた」と話し、リーグ側は試合再開を希望していたが、選手の安全を考慮して再開を認めない決断をしたと明かした。(c)AFP