【8月30日 AFP】マラリアは、マラリア原虫という寄生虫が引き起こす命に関わる病気だ。主に熱帯・亜熱帯地域で発生する。

 主な症状は発熱、頭痛、悪寒、嘔吐(おうと)、下痢。治療が遅れると重症化し、死亡することもある。

 流行地域では多くの人が4種のマラリアのうち1種以上に対して部分免疫があり、このことが感染流行の影響を和らげることもある。

 しかし、特定の集団には常にリスクがある。小さな子どもなどがそうだ。

 治療の選択肢は多い。マラリア原虫の薬剤耐性獲得のリスクを下げるため、アルテミシニン誘導体と別の抗マラリア薬を併用するのが標準的だ。

 マラリアはメスのハマダラカが媒介する。ハマダラカは夜間、活発に活動する。感染した人を刺し、別の人を刺すことで感染が広がる。

 このためマラリアの感染は蚊の存在と気候に大きく左右され、雨期の間と雨期後に増加する。

 マラリアとの闘いで重要なのは予防だ。

 屋内での殺虫剤の使用、殺虫剤を練り込んだ蚊帳(かや)の使用が、流行地域でのマラリア予防の2本柱だ。

 しかし、専門家は、突然変異によるマラリア原虫の薬剤耐性の獲得を懸念している。

 世界保健機関(WHO)によると、2019年時点で世界の人口のおよそ半数がマラリアの脅威にさらされていたとみられている。(c)AFP