【8月22日 AFP】米ニューヨーク市で21日、新型コロナウイルス危機からの復活を祝うスター総出演のコンサート「ウィー・ラブ・NYC:ホームカミング(We Love NYC: The Homecoming Concert)」が、ハリケーン「アンリ(Henri)」の接近により中止となった。

 セントラルパーク(Central Park)でのコンサートには、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)、パティ・スミス(Patti Smith)、ポール・サイモン(Paul Simon)らが出演予定で、約6万人の観客が見込まれていた。

 バリー・マニロウ(Barry Manilow)の歌の最中に、ハリケーンが近づいているため、観客らに素早く落ち着いて近くの出口から退出するよう求めるアナウンスが流れた。

 瞬間最大風速34メートルの強風と大雨を伴うアンリは、22日に米本土への上陸が予想されている。

 コンサートは、午後5時(日本時間22日午前6時)から5時間を予定していた。コンサートが始まると、ピクニックシートで場所をとっていた観客らは歓声を上げたり、踊ったりして盛り上がった。

 コンサートをめぐっては悪天候に加え、新型コロナウイルス変異株「デルタ株」流行の影響が懸念されていた。

 12歳以上の観客は全員、健康上などの理由で接種できない人を除き、新型コロナウイルスワクチンの接種証明書の提示が求められた。ただ、屋外イベントのためワクチン未接種の子どもを除き、マスク着用は不要とされた。

 ニューヨーク市のビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は地元ラジオで20日、このコンサートは復活のしるしだと述べていた。

 同氏は、「ニューヨーク市が復活したと人々に、全世界に宣言するため」企画されたと説明した。

 ニューヨーク市は2020年初め、新型コロナが大流行し、3万3000人以上が死亡した。(c)AFP/Maggy Donaldson