【8月20日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)が、米軍と北大西洋条約機構(NATO)軍に協力した人々の捜索を強化しているとみられることが、AFPが入手した国連(UN)の機密文書から明らかになった。タリバンは、反対派への報復はしないと誓約していた。

 文書は18日付で、国連機関に情報提供を行うノルウェー国際分析センター(RHIPTO)が作成。それによると、タリバンは身柄拘束を目指す人々の「優先順位リスト」を作成している。特にアフガン軍や警察、情報機関で中心的な役割を担った人々が危険な状況に置かれており、タリバンは対象人物やその家族に「対象を絞った戸別訪問」を実施しているとされる。

 さらにタリバンは、首都カブールの空港に向かう人々に対し検問を実施。同市のほか、ジャララバード(Jalalabad)などの主要都市でも検問所を設置しているという。

 RHIPTOのクリスチャン・ネルマン(Christian Nellemann)所長は「タリバンは出頭を拒否する人の家族を標的とし、『シャリア(イスラム法)にのっとり』起訴したり罰したりしている」とAFPに説明。「NATO軍と米軍、その同盟国にかつて協力した人とその家族の両方が拷問・処刑される」恐れがあると語った。(c)AFP