【8月19日 AFP】(更新、写真追加)アフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は18日、アラブ首長国連邦(UAE)から発表した動画メッセージで、アフガンを制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)とハミド・カルザイ(Hamid Karzai)前大統領らとの協議を支持すると表明した。ガニ氏が姿を現したのは、15日の国外逃亡後で初めて。

 ガニ氏は、タリバンがアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)国家和解高等評議会議長やカルザイ前大統領と行っている交渉について、「政府の取り組みを支持する。私はこのプロセスの成功を望んでいる」と表明。自身が「帰国に向けて協議中」だとも説明した。

 政府発足に向けて動くタリバンは、反対勢力に対する報復はしないと宣言。最高指導者のハイバトゥラ・アクンザダ(Haibatullah Akhundzada)師が州知事らに対し「政治犯」の無条件釈放を命じたことを明らかにした。

 米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)によると、カルザイ前大統領とアブドラ氏は、タリバンの交渉担当者アナス・ハッカニ(Anas Haqqani)氏と会談した。カルザイ氏は、2001年のタリバン追放後、欧米の後ろ盾を得た初のアフガン指導者として大統領に就任していた。

 タリバンも、カブールでカルザイ氏とハッカニ氏が会談する写真を公開。SITEによれば、タリバン幹部らは会談で「元政府職員全員に恩赦を与えたため、誰も出国する必要はない」と語った。(c)AFP