【8月18日 CNS】東京五輪で大会第1号となる金メダルを獲得した中国射撃女子代表の楊倩(Yang Qian)選手が中国で大人気となり、彼女が髪に付けていたアクセサリーを求める人が相次いでいる。世界最大級の日用雑貨卸売市場・浙江省(Zhejiang)義烏市(Yiwu)のアクセサリーメーカー経営者の盧さんは「注文がいつもの400倍になったので、納品まで少なくとも1週間は待たないといけない。本当にすごい人気です!」とうれしい悲鳴をあげている。

 22歳の楊倩選手は先月24日、射撃女子10メートルエアライフル個人で五輪新記録を打ち立てて金メダルを獲得。表彰台に立った時、両手を頭に乗せて大きなハートマークを作り、「かわいい」と話題になった。27日にも射撃混合10メートルエアライフルで金メダルを手にした。彼女は長い髪を黄色いアヒルのヘアピンとニンジン付きヘアゴムで束ねており、「楊倩のアクセサリー」が中国版ツイッター「微博(ウェイボー、Weibo)」で急上昇ワードに入った。

 義烏市の盧さんはこれまで黄色いアヒルのヘアピンとニンジン付きヘアゴムを製造・卸売りをしていたが、売り上げは1日20〜30個程度だった。それが楊倩選手の活躍以降、注文が殺到した。「今、この2つのアクセサリーの注文数は1日約9000個。従来の注文量の約400倍です。インターネットでは5000個単位の注文が入ります」と驚きの声を上げる。

 アクセサリーの製造工場は従業員が残業をしてフル回転している。「約60人の従業員が毎日午前8時から午後11時まで働いているが、それでも注文に追いつかない」と盧さん。 一方で、「生産ラインの数は増やさない。こういうブームはしばらくすると注文量が減りますからね」と冷静にみている。(c)CNS-中新経緯/JCM/AFPBB News