【8月17日 AFP】(更新)ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は16日、アフガニスタン情勢をめぐり国民向け演説を行い、アフガン政府の崩壊が予想以上に早かったことを認めつつも、米軍の同国撤退を決めた自身の判断を正当化した。

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 バイデン氏は「私は常に米国民に対し、率直に話すと約束してきた。正直、これ(アフガン政権崩壊)は私たちの予想外の早さで展開した」と説明。「私たちはアフガニスタンに、自らの未来を定めるためのあらゆる機会を与えた。その未来のために戦う意思を与えることはできなかった」と述べた。

 一方で、「私は自分の決断を堅持する。20年間で、米軍を撤退させる好機などないということは身をもって学んだ」と言明。米国のアフガニスタンでの関心は常に、同国から米国本土へのテロ攻撃を阻止することにあったとし、「アフガニスタンでの任務は、国造りとなるはずでは決してなかった」と述べた。

 旧支配勢力タリバン(Taliban)の政権復帰により女性の権利後退が懸念されていることについては、「私たちはアフガン国民、そして女性や少女の基本的権利について声を上げ続ける」と語った。

 タリバンに対しては、カブールの空港で行われている数千人の米外交官とアフガン人通訳者の避難を妨害しないよう警告。タリバンから攻撃があった場合、「必要であれば壊滅的な武力を行使する」と宣言した。(c)AFP