【8月15日 AFP】(更新、写真追加)カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチで14日朝、マグニチュード(M)7.2の地震があり、少なくとも304人が死亡した。地元当局が同日夜、明らかにした。同国はいまだ、2010年の大地震からの復興途上にあった。

 市民保護局のジェリー・チャンドラー(Jerry Chandler)局長は記者会見で、「南(South)県で160人、ニップ(Nipped)県で42人、グランダンス(Grand'Anse)県で100人、北西(Northwest)県で2人の死亡が確認された」と明らかにした。

 震源地は、道路距離で首都ポルトープランスの西約160キロ。

 最初の長い揺れは、ハイチの多くの地域で感じられた。被災者が投稿した画像によると、南西部の半島では学校や住宅が損壊した。

 チャンドラー氏によると、特に被害が多かった地域では、救急医療が逼迫(ひっぱく)しており、少なくとも三つの自治体で救急病棟が満床となっている。

 アリエル・アンリ(Ariel Henry)首相は、全土に1か月間の非常事態を宣言。連帯を示し、パニックにならないよう国民に呼び掛けた。

 米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、「ハイチの人々が既に困難に直面しているにもかかわらず、壊滅的な地震が起きたことに心を痛めている」と述べた。「被害状況を調査し、治療が必要な負傷者や、生活を再建しなければならない人々を支援する」

 米地質調査所(USGS)は地震直後に津波警報を出したが、間もなく解除した。(c)AFP