【8月16日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)楽山市(Leshan)夾江(きょうこう)県政府は10日、明代の摩崖仏(まがいぶつ)数百体が並ぶ同県木城鎮(Mucheng)の龐坡洞(ほうはどう)から4年前に盗まれた仏頭10点が「ようやく戻ってきた」と発表した。

 同県によると、仏頭が突然姿を消したのは2017年8月。警察は捜査チームを立ち上げ、手口の粗さなどから「文化財の取り扱いに慣れていない人物による犯行」とみて、1千世帯3千人以上に聞き込みを展開。今年5月に容疑者4人を逮捕した。

 4人のうち1人は古墓の盗掘をテーマにした小説のマニアで、2人は石碑の収集と古墓の盗掘を繰り返していた。もう1人は墓の盗掘小説マニアが集まるオンライングループで知り合ったという。4人は仏頭を盗んだ後、四川省成都市(Chengdu)の古物商に1万元(1元=約17円)余りで売り、古物商は12万5千元で福建省(Fujian)在住のビジネスマンに転売していた。

 四川省は石窟に彫られた仏像が中国で最も多く、文化財の保護が課題となっている。ここ数年、同省文化財部門は各級公安機関と緊密に連携し、遺跡や古墓、石窟寺院、石刻、文化財建築物などを狙った盗掘や窃盗などを重点的に取り締まっている。(c)Xinhua News/AFPBB News