【8月15日 Xinhua News】中国安徽省(Anhui)南部の山間部で生産が盛んな黒茶は、お茶としてだけでなく「工芸品」としても味わうことができる。同省黄山市(Huangshan)黟(い)県の古黟黒茶工房にある製茶工場では、工芸品としての黒茶が原料となる茶葉を殺青(さっせい、発酵を止めるために熱を加える)、揉捻(じゅうねん、茶葉をもむ)、発酵、乾燥処理した後、蒸熱処理や機械成形、彫刻を施すことで、古代徽州の建築などが浮き彫りされた工芸品としての黒茶が完成する。

 黟県の黒茶工芸品は、黒茶の特性と古代徽州の三彫(木、石、れんがの彫刻)工芸が一体となっている。自然景勝地を彫刻の題材に取り、飲料食品と芸術が融合することで、茶葉の付加価値と鑑賞性を大幅に高めた。黒茶産業は多くの農家の増収を後押ししただけでなく、地元の観光業発展に新たな活力を吹き込んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News