【8月12日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)甘南チベット族自治州ドゥクチュ(舟曲)県果耶鎮(Guoye)虎家梁村に住む虎吾成(Hu Wucheng)さん(40)は今月7日、同省蘭州市(Lanzhou)の蘭州新区に移転した。虎家梁村は急峻(きゅうしゅん)な尾根の上にあり、村人の6分の1近くが地質災害の多発する地域に住んでいたが、昨年の記録的豪雨で地滑りが起き、虎さんの家も基礎が壊れ、建物も大きく変形した。

 虎さんは第1陣移転者289人の1人として故郷に別れを告げた。政府から10万元(1元=約17円)の補助金を受けて新区に転居し、一家6人分として12ムー(約0・8ヘクタール)のかんがい地も割り当てられた。新区は1人当たり5万元の利子補給付きの貸付金や無料技能訓練も提供した。

 ドゥクチュ県は、中国でも数少ない土石流、地滑り、崩落などの地質災害多発地域とされる。甘粛省は今年6月、毎年のように繰り返される災害から脱却するため、地質災害危険地域に住む住人の移転事業を開始。災害の脅威にさらされている同県の人々を、数回に分けて平野の広がる蘭州新区に移転させることにした。同事業は4万2400人余りを2段階に分けて移転させる。うち第1段階は、3年以内に1万2400人余りを予定している。(c)Xinhua News/AFPBB News