【8月12日 AFP】インド北部のヒマラヤ(Himalaya)山脈地域で11日、土砂崩れが発生し、少なくとも10人が死亡した。さらに約60人が生き埋めとなった恐れがあり、現場では救助隊が大量の土砂を撤去し捜索に当たっている。

 土砂崩れは、中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)に隣接するヒマチャルプラデシュ(Himachal Pradesh)州キンナウル(Kinnaur)県で発生。捜索活動を担うインド・チベット国境警察(ITBP)によると、20〜25人の乗客を乗せたバスが、土砂の下敷きになった。

 テレビ各局は、トラックなどの車が土砂や倒木の破片に巻き込まれ大破している現場の様子を放送。ITBPは「現場から10人の遺体を収容し、負傷者14人を救助した」と発表した。ヒマチャルプラデシュ州首相府によると、約60人が生き埋めとなった恐れがある。

 インド北部のヒマラヤ地域では、モンスーン(雨期)を中心に土砂崩れが頻繁に発生している。気候変動によりモンスーンの気候が不規則となり、高山地域で氷河の融解が進んでいることから、土砂崩れによる被害は悪化。同地域では道路の維持管理が不十分な場合も多い。(c)AFP