【8月11日 AFP】21日に予定されていたマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)とWBC・IBFウエルター級王者エロール・スペンス・ジュニア(Errol Spence Jr.、米国)との試合が、スペンスの目の負傷により中止となった。主催者が10日に発表した。

 代わって同日の米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)では、パッキャオとWBAスーパー王者ヨルデニス・ウガス(Yordenis Ugas、キューバ)のファイトが組まれることになった。ウガスはもともとアンダーカードでの初防衛戦が予定されていた。

 検査で左目の網膜に傷が付いていることが判明したスペンスは、「非常に残念だが、8月21日にマニー・パッキャオと戦うことができなくなった」と発表し、「ファイトとイベントをとても楽しみにしていたが、残念ながら検査で左目の網膜が裂けていることがわかり、すぐに手術が必要で、この目の状態ではファイトは絶対に無理だと言われた」と明かした。

 一方、防衛戦を行わずに1月にWBAスーパー王者から降格させられたパッキャオは、ロサンゼルスで長年のトレーナーであるフレディ・ローチ(Freddy Roach)氏と共に準備を進める中、そのおかげで「心と体を十分に整えられた」と強調している。

 パッキャオの経験豊富さも、ウガス戦に切り替えるのに役立つとみられる。フロリダ州マイアミを拠点とする35歳のウガスは、ここまでの戦績は26勝4敗(12KO)で、昨年9月にアベル・ラモス(Abel Ramos、米国)を倒し、その後パッキャオの降格に伴ってスーパー王者となっていた。

 パッキャオは「最初に何よりも、私と共にエロール・スペンス・ジュニアの完全回復を祈ってほしい」と話し、「深刻な事態になる前に、検査で目の状態が判明したことを神に感謝する」と続けた。

「8月21日は、ヨルデニス・ウガスとスーパー王座を懸けて戦うことで合意した。タイトルはリングの中でつかむのが唯一の正しい道だ」 (c)AFP