ドイツ、コロナ無償検査終了へ ワクチン接種推進
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【8月11日 AFP】ドイツ政府と各州首相は10日、新型コロナウイルスワクチンの接種を促すため、10月に無償検査を終了する方向で合意した。
感染率が一定の基準を超えた地域では、レストラン、映画館、ジムなどの施設を利用する際、検査結果か、ワクチン接種または感染からの回復を証明する書類が必要となる。
このため、ワクチン接種を拒否する人は、有償の検査を受けて新型ウイルスに感染していないことを証明しなければ、各種施設を利用することができなくなる恐れがある。ただし、子どもや健康上の理由でワクチンを接種できない人は、今後も無償で検査を受けることができる。
直近1週間の人口10万人当たり感染者数が35人以上になった地域で、検査結果かワクチン接種証明の提示が必要になる。
10日時点の人口10万人当たり感染者数は、ドイツ全体では23.5人となっているが、ベルリンやハンブルク(Hamburg)など一部の地域ではすでに35人を超えている。
欧州最多の人口を抱えるドイツのワクチン接種は、ピーク時には1日100万回以上のペースで行われていたが、ここへ来て急激に鈍化している。
10日現在でワクチンを少なくとも1回接種した人は人口の62.5%、5200万人となっているが、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、さらに15~20%の人が接種を受けることを期待している。
メルケル氏は、「ワクチン接種を可能な限り推進することは(中略)すべての人の責任だ」と述べ、「接種を受けたすべての人は友人や家族、スポーツクラブの仲間ら周囲の人にワクチン接種を促してほしい」と呼び掛けた。
ただし、メルケル氏は、ワクチン接種の義務化については正しいとは思わないと繰り返し述べている。
しかし、野党などは、メルケル政権が検査の有償化を利用し、接種を受けるよう国民に圧力をかけていると非難している。(c)AFP