■桃田賢斗/バドミントン

 もう一人、開催国の期待が大きな重圧になったのがバドミントン男子のスター選手、桃田賢斗(Kento Momota)だった。

 2019年には世界選手権(TOTAL BWF World Championships 2019)連覇を達成しただけでなく、史上最多の年間11勝を挙げた桃田は、第1シードとして今大会に臨んだが、ノーシードの相手に敗れてまさかの予選ラウンド敗退。敗戦後には、初の五輪という大舞台で重圧を感じていたことを認めた。

■ノバク・ジョコビッチ/テニス

 男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、今季すでに全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)、全仏オープン(French Open 2021)、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)を制して東京五輪に乗り込んできたが、四大大会(グランドスラム)と五輪を同じ年にすべて優勝する「年間ゴールデンスラム」は達成できなかった。

 シングルスでは準決勝まで順調に勝ち進んだものの、優勝したアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の前に逆転で敗れると、3位決定戦でもパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta、スペイン)に敗れて銅メダルを逃し、ラケットを破壊した。その後は混合ダブルスの3位決定戦を前に棄権し、大会を後にした。

■女子サッカー米代表

 女子サッカー米代表は、2016年リオデジャネイロ五輪の準々決勝で敗れた悔しさを胸に、女子では史上初のW杯(FIFA Women's World Cup)と五輪の2冠を目指す金メダル候補として大会に臨んだ。

 ところが初戦のスウェーデン戦で0-3の完敗を喫し、無敗記録が44試合で途切れると、いまだにミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)やカーリー・ロイド(Carli Lloyd)、アレックス・モーガン(Alex Morgan)らのベテラン頼みなチームはその後もかみ合わず、準決勝ではカナダに20年ぶりの金星を献上し、最後は銅メダルに甘んじた。(c)AFP