日本選手団長、日本勢の活躍で「応援する声が増えてきた」
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【8月8日 AFP】日本オリンピック委員会(JOC)は東京五輪最終日の8日、日本が史上最多のメダル数を獲得したことで、国民の大会への支持が高まり、新型コロナウイルス禍での自国開催に反対する声は和らいだと総括した。
コロナウイルス感染拡大のため1年延期された東京五輪で、日本は27個の金メダルを獲得し、1964年の東京五輪と2004年アテネ五輪で樹立した16個の過去最高記録をはるかに上回った。
日本選手団の福井烈(Tsuyoshi Fukui)団長は、「アスリートの本当に真摯(しんし)に戦う姿、全力を尽くす姿が皆さんの心を少しでも熱くしたと信じている」と話し、東京大会が実施されたことに対する日本選手たちの感謝の気持ちがこの努力につながったと理解してもらえば、「われわれとしては最高の結果」と付け加えた。
五輪開催までの数か月間に実施された世論調査によると、日本国民の大多数は大会の中止または再延期を望んでいた。
日本選手団の尾縣貢(Mitsugi Ogata)総監督は、先月23日に五輪が開会するまでの「一番の心配事」は、大会が不要不急なものとして見られることだったと明かし、「少しずつ国民の皆さまのご理解を得ることができた」と振り返った。
また、体操から野球まで、日本が次々と金メダルを獲得するにつれ「応援してくれる子どもたち、あるいは親御さんたちが増えてきた」と明かし、さらには選手村近辺のマンションのバルコニーに掲げられる日の丸の旗も増えたと述べた。
東京大会は、厳しい感染対策下に置かれ、ほとんどの会場で競技が無観客で実施された。さらに、大会関係者に対しては定期的にウイルス検査が行われた。
より感染力の強いデルタ株も勢いを増し、都内の新規感染者数は日々上昇したが、大会主催者は五輪との関連性を否定している。
日本のメダル獲得総数は計58個となり、柔道が金メダル9個を稼ぎ出した。新競技スケートボードでは、4タイトルのうち三つを制した。
尾縣総監督は「限りなく目標に近い成績を残すことができた」と評価した。(c)AFP