【8月8日 AFP】11月に大統領選が予定されている中米ニカラグアで野党弾圧が強まっている。米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は7日、選挙の「信ぴょう性がすべて失われた」として、強権的なダニエル・オルテガ(Daniel Ortega)大統領を非難した。

 ニカラグアの選挙管理委員会は6日、有力野党連合「自由のための市民たち(CXL)」から11月7日の大統領選の参加資格を剥奪した。

 ブリンケン氏は、「オルテガ氏の敗北への恐怖が引き起こした、政権による非民主的で権威主義な直近の行為で、自由で公正な選挙が実施されるという期待が完全に消滅したと米国は考える」と述べた。

「最終的にもたらされる結果を含め、この選挙過程の信ぴょう性はすべて失われた」

 2007年から政権を握るオルテガ氏は、妻で副大統領のロサリオ・ムリジョ(Rosario Murillo)氏と共に、4期連続の当選を目指している。

 この2か月で大統領候補と目される7人を含む野党勢力の少なくとも31人が当局に拘束され、昨年12月に可決された法を根拠に国家反逆罪や国家主権を脅かした罪に問われている。この法はオルテガ氏に対抗する反体制派を排除する手段だと非難されている。(c)AFP