古代ファラオの船、新博物館へ移送 展示の目玉に エジプト
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【8月8日 AFP】エジプト観光・考古省は7日、約4600年前のクフ王(King Khufu)の大型木造船「太陽の船(Solar Boat)」を間もなく公開される大エジプト博物館(Grand Egyptian Museum)に移送したと発表した。
古代エジプト第4王朝(Fourth Dynasty)に君臨したクフ王のピラミッド近くの穴からは複数の船が発掘されており、死後の世界で王を運ぶためのものだと考えられている。
同省は「1954年に大ピラミッド(Great Pyramid)の南端で発見されたクフ王の1隻目の船は、スマートカーでギザ(Giza)の通りを通過し、大エジプト博物館への長い旅を終えた」と発表した。
長さ42メートル、重さ20トンの船は「人類史上最古で最大の木の建造物」だと同省は述べている。
国営の中東通信(MENA)によると、太陽の船はベルギーから輸入した遠隔操作ができる特殊車両によって、6日深夜から10時間かけて移送された。
有名なピラミッドが集まるギザ台地に、最も貴重な古代遺物を収蔵した大エジプト博物館がオープンすることについて、エジプト政府は考古学上、重要な出来事だとうたっている。7.5キロの距離を無傷で移送された太陽の船は、新たな博物館で主役級の展示物の一つとなる予定。(c)AFP