【8月8日 AFP】サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は、退団が電撃発表されたリオネル・メッシ(Lionel Messi、34)が8日正午(日本時間同日午後7時)から記者会見を行うと発表した。退団発表後初めてメッシ自身が公の場で話す。

 一方、フランスのファンやメディアは、同国リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)への入団がうわさされているスーパースターが同クラブやリーグに与えるインパクトについて、早くも盛り上がっている。

 PSGは7日に行われたリーグ1の開幕戦を、カタール資本の同クラブのナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長とスポーティング・ディレクター(SD)のレオナルド(Leonardo Nascimento de Araujo)氏が共に欠席したため、メッシ獲得に近づいているとみられる。

 PSGのマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は「たくさんのうわさがあり、たくさんのことが語られている」と述べ、「私はただ、自分たちが参加するすべての大会で優勝を狙えるよう強くなることだけを願っている」と語った。

 メッシは年俸を大幅に下げてバルセロナに残留するものと思われていたが、ジョアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長は6日、クラブが巨額の財政問題に直面していると明かし、メッシと新たな契約を結んで「クラブを危険にさらす」ことはできなかったと述べた。

 カタルーニャ(Catalonia)地方の人々の多くは、13歳の時、紙ナプキンにサインして契約を交わして以来、バルサに在籍してきたメッシが去ることを受け止め切れずにいる。

 1992年にバルサ初の欧州カップをもたらすゴールを決めたロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督は、「君がもう@FCバルセロナでプレーしないということを理解するのはまだ難しい」とツイート。「われわれのクラブのためにしてくれたすべてのことに感謝する。一緒に働いた1シーズンは本当に楽しかった。君の仕事ぶりと勝利を望む気持ちに感銘を受けた」と述べた。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)を率いるメッシの恩師、ペップ・グアルディオラ(Pep Guardiola)監督がメッシ獲得の可能性を否定したことで、PSGだけが資金的に条件を満たせるクラブとなった。スペインでは、メッシの年棒は手取りで年間7000万ユーロ(約90億円)以上と報じられている。

 バルセロナの日刊スポーツ紙スポルト(Sport)は7日、「今のところ、メッシにはどのクラブからもオファーが届いていない」と伝えた。

 しかし、ラポルタ会長は6日の会見時、「他のオファーも届いているし、ラ・リーガ(La Liga)はもうすぐ始まるのでタイムリミットがあり、彼には他の選択肢を見極める時間が必要だ」と述べていた。

 メッシはバルセロナ在籍中に4回、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制覇している。一方、PSGはその栄誉を手にするための最後のピースを求めている。(c)AFP