宅配能力の向上が消費のポテンシャルを開花させる 中国
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【8月5日 People’s Daily】中国国営郵便局のリアルタイム観測データによれば、2021年の全国宅配便業務量は7月4日の時点までに500億件を突破し、2018年の全年水準に迫った。今年に入って以来、宅配便の業務は増加しつづけ、6月には業務量が500億件を突破したが、これは2020年より約2か月早い記録となった。量・速度ともに上昇し、中国の宅配業は破竹の勢いを見せている。
産業と消費者の両サイドをつなぐ役割として、宅配業務の量は加速度的に増え、消費市場の活気をうかがわせる。1日あたりの平均サービス量はのべ6億人、EC各社が大規模なセールを行う「618」の期間中には1日あたり最高で4億件の業務を処理する。ひとつひとつの貨物が中国のオンライン市場の勢いを裏付けていると言えよう。特に注目に値するのは、500億の宅配便のうち農村地区への荷物が3割を占め、急速な伸びを見せていることだ。これは、中国の消費市場とインターネットの普及が農村まで広がり、工業製品が農村まで届けられるルートがスムーズになり、農村地区の消費ポテンシャルが顕在化し始めていると読み解くことができる。
農村地区へ発送する荷物が増加し、農村地区から発送される荷物も同じように急速に増加し、すなわち農産物が都市へ入っていく巨大な流通空間が形成されつつある。饒河県(Raohe)は黒竜江省(Heilongjiang)双鴨山市(Shuangyashan)の東北部に位置し、国指定のロシアミツバチ自然保護区がある。今までは物流が不便で、良い物があっても売りづらく、村民達は貧しい生活を強いられてきた。
「村が宅配便の集配地域に入り、蜂蜜を自分で包装してEコマースプラットフォームで売ったところ、500グラムあたり20元(約300円)で売れました。生活が楽になりました!」と、養蜂農家の李淑英(Li Shuying)さんは笑顔で語る。以前は自家製の蜂蜜は通行人が買う以外には、低価格で県内の加工業者に卸すしかなかった。推計によれば、饒河県内の農村に宅配便が導入されてから、21の養蜂農家が7万5000キロの蜂蜜を生産し、宅配便導入後に120万元(約2000万円)の増収となったという。
近年、国営郵便局の主導の下、宅配企業もそれぞれの土地柄に応じた多彩なモデルをとり、農村へ集配地域を広げている。2020年、中国は基本的に宅配便ネットワークを全ての小規模自治体をカバーできるよう広げた。日に日に地方での宅配便ネットワークが整備され、ますます多くの荷物が農村から発送されるようになり、これによって農民の生活が豊かになった。また可処分所得の増加は消費意欲を高め、工業製品の購入を促進した。農村市場はまさに宅配業によって切り開かれたブルーオーシャンと言える。
宅配業のサービス能力は、消費者のオンラインでの購買行動をある程度決定づけており、宅配業が力を増せばオンラインショッピングも求心力を増す。将来的に、宅配業務が消費のポテンシャルをさらに開放し、新たな発展をもたらすことが期待される。(c)People’s Daily/AFPBB News