【8月5日 Xinhua News】バレーボール女子中国代表は2日、予選リーグで2勝3敗となり、東京五輪の旅を早々と終えた。試合後、チームを率いた郎平(Lang Ping)監督は新華社の取材に応じ、敗北からの教訓を総括するとともに、中国女子バレーボールの未来に対する自信を示した。

 ▽初戦の敗北を引きずる

 郎平氏は、初戦でトルコに敗れた後、中国チームが調子を取り戻せなかったとの見方を示した。2013~19年は中国チームが困難に直面しても朱婷(Zhu Ting)が2発決めてくれれば何とかなるということに慣れていた。最初の敗戦後、朱婷とチーム全体のプレッシャーは大きくなった。

「初戦に敗れた後、私たちもさまざまな形で選手をフォローし、皆も積極的に調整していた。実際、どの選手も良いプレーをしようと頑張っていたが、選手たちの動きを見ていると、力が入り過ぎてやりにくそうなのが伝わってきた。バレーボールは6人全員がコートの上で力を発揮し、息を合わせなければならない特殊な競技だが、緊張とプレッシャーで息が合っていなかった。経緯を振り返ると、意外な事態が起きていたようで、私にとっても予想外だった」

 ▽敗北を骨身に刻む

 3連敗で予選リーグ敗退となった後、中国チームはイタリアとアルゼンチンに連勝し、良いコンディションと闘志を示した。郎平氏によると、これこそが敗北に直面した時に取るべき態度だという。

「試合に負けても、気持ちで負けてはいけない。少なくとも闘志は燃やし続けなければならない。皆が女子バレーボールチームに求めているのは、毎回優勝することでも毎回勝つことでもなく、全力で闘う精神だと選手には話した」

「今回の敗退は、われわれ一人一人にとって、骨身に刻まれるものとなった。選手には2週間後に忘れることがないように、この経験をしっかり記憶し、これからまた五輪の場でこのような状況に遭遇した時に、自分で調整できるようにしてほしいと伝えた」

 ▽地に落ちた経験もまた良いもの

 リオ五輪優勝、ワールドカップ(W杯)連覇から東京五輪の予選リーグ敗退という展開は予想外だった。しかし、郎平氏、これが人生の経験であり、向き合わなければならないと受け止めている。

「何もないところから始めて、最後まで頑張って、地に落ちた。これも良いものだ。少なくとも自分の中では、大好きな仕事で懸命に結果を求め、そして手に入れてきたから、とても充実し、満足していて、多くの楽しい記憶がある。今回はとても残念で満足していないが、それも人生であり、一種の経験でもあるので、向き合わなければならない」

 ▽若い監督と中国女子バレーボールの未来を信じる

 郎平氏が中国女子バレーボールチームを率いる契約は東京五輪終了までとなっている。何度も引退の考えを明らかにしてきた郎平氏は、チームの未来にメッセージを寄せ、後継者については、若い監督への信頼を表明した。

「若い世代の監督を信じなければならないと思う。この先も前進する以上、私たちの世代が年を取っても中国のバレーボールは歩みを止めず、未来に向けて発展していく。そのためにも、パリ五輪で中国女子バレーボールチームが良い結果を出せるよう心から願っている」(c)Xinhua News/AFPBB News