【8月4日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)は3日、トルコとキプロスで熱波の影響により、この1か月で2度目となる地表面温度50度を記録したと発表した。

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 トルコでは過去数十年で最悪の山火事が発生し、地中海とエーゲ海(Aegean Sea)沿岸は1週間にわたり燃えている。隣国ギリシャは、記録的な熱波は気候変動と関連していると述べている。

 ESAが発表したキプロスを含む地域一帯の地図では、広範囲が深い赤色に染まっている。ESAは「トルコとキプロスの地表面温度が再び50度以上になったことは明らかだ」と指摘している。

 ESAの地球環境モニタリング計画「コペルニクス(Copernicus)」の衛星「センチネル-3(Sentinel-3)」のデータを用いて作成された前回7月2日付の地図も、同じような画像となっていた。

 地表面温度は、天気予報で発表される気温とは異なり、極端な温度が示されることも多い。

 米航空宇宙局(NASA)は、地表面温度について「特定の場所で地球の『表面』を触ったときにどれだけ熱く感じるか」を表すと説明している。

 トルコでは、南部で気温が40度を超えた影響で電力使用量が記録的に増加し、2日にはアンカラやイスタンブールなどの都市で停電が発生した。

 科学者らによると、気候変動の影響で世界各地で熱波が発生しやすくなっており、将来的には気温上昇に伴い、さらに激しい熱波が頻繁に発生すると予測されている。(c)AFP