【8月4日 Xinhua News】中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)はこのほど、自社開発の第1世代ナトリウムイオン電池(NIB)を発表した。エネルギー密度は1キログラム当たり160ワット時で、リン酸鉄リチウム電池には劣るものの、NIBとして世界最高水準となっている。充電効率は常温時に15分間で80%、容量維持率は氷点下20度の低温環境でも90%以上で、システム統合効率も80%以上を実現した。今後はNIBのエネルギー密度を1キロ当たり200ワット時以上とするほか、2023年に基本的な産業チェーンを形成することを計画している。

 CATLの曽毓群(Zeng Yuqun)董事長は「イノベーションはCATLの遺伝子であり、発展を加速させる原動力でもある」と述べ、NIBがさまざまな電池の利用シーンに対応するために行った数々の努力と模索の一つであり、技術の多角化は電池業界の長期的かつ安定した発展の基盤になるとの考えを示した。

 注目すべきは、すでにNIB製品が実用化されている点だ。6月末には山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)で世界初となる1メガワット時のNIB電力貯蔵システムが本格稼働したが、中国科学院物理研究所がインキュベーションした中科海鈉科技のNIBが採用されている。また、電動バイク大手の愛瑪科技集団もこのほど開いた販売店大会でNIBを発表し、今後は自社製電動バイクに搭載する方針を明らかにした。(c)Xinhua News/AFPBB News