【8月2日 AFP】ベラルーシの五輪委員会を批判したことで東京五輪の代表を外され、帰国するよう命じられたと主張する同国の陸上代表、クリスツィナ・ツィマノウスカヤ(Krystsina Tsimanouskaya、24)が1日、日本の警察当局の保護下にあり「安全」であることを明らかにした。ツィマノウスカヤは、2日開催の女子200メートル予選に出場を予定していた。

 ツィマノウスカヤは1日、同国のアスリートへの政治的制裁に反対する団体「ベラルーシ・スポーツ連帯基金(BSSF)」を通じて、「私は安全です。警察がこの後、どこで一夜を過ごすかを決めている最中です」と発表した。

 国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)はツィマノウスカヤと直接話をしたとしており、「羽田空港(Haneda Airport)で当局者の保護下にあり、現在は大会関係者と一緒にいる。本人からは安全だと感じていると聞いている」と述べた。

 ツィマノウスカヤは、出場予定のなかったリレー競技に何の通知もなくエントリーされていたことをめぐり同国の五輪委員会を批判。これを受けて代表から外され、帰国するよう指示されたと主張していた。

 ツィマノウスカヤは、インスタグラム(Instagram)で、「いつものように私たちの偉大なボスたちが、私たちのためにすべてを決めた」と書いた。この投稿は既に削除されている。

 その後の投稿では、「もし事前の連絡で状況をしっかり説明されていたら、このような厳しい反応を示すことはなかった。400メートルを走れるかどうか質問されていたなら」と述べている。

 今回の件についてベラルーシの五輪委員会は、ツィマノウスカヤは感情的・精神的状態に関する医師からの助言に基づき、大会を離脱したと説明している。これについて本人は「事実ではない」と否定し、医師による診察は受けていないとBSSFを通じて反論している。(c)AFP