【8月1日 AFP】東京五輪は1日、テニス男子シングルスの決勝が行われ、大会第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が6-3、6-1のストレートで第12シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア五輪委員会<ROC>)に完勝し、ドイツのテニス選手としては1992年バルセロナ大会以来となる五輪の金メダルを獲得した。

 準決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)のゴールデンスラムの夢を打ち砕き、勝ち上がってきたズベレフは、決勝では圧倒的なプレーを披露。サービスエース6本を決めるなど、わずか79分で決着をつけた。

 ドイツの選手がテニスの金メダルを獲得するのは、ボリス・ベッカー(Boris Becker)/ミヒャエル・シュティヒ(Michael Stich)組が1992年バルセロナ五輪の男子ダブルスを優勝したとき以来で、シングルスでは1988年のソウル五輪を制した女子のシュティフィ・グラフ(Steffi Graf)以来2人目となる。

 ズベレフは四大大会(グランドスラム)では惜しいところまで行きながらまだ優勝経験がなく、昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)でもドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)との決勝で2セットを先取したところから逆転負けを喫しているが、これで2018年のATPファイナルズ(ATP Finals 2018)、4勝しているマスターズ1000(ATP Masters 1000)に続くビッグタイトルを手にした。

 一方、ハチャノフは8強入りしたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)でも見せた復調傾向を維持していたが、この日はあと一歩があまりにも遠かった。(c)AFP