【7月31日 AFP】米財務省は30日、キューバの反政府デモを弾圧したとして、キューバ警察と幹部2人を制裁の対象に指定したと発表した。ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は同日、キューバが劇的に変化しない場合、さらなる制裁を科す可能性を示唆した。

 キューバで今月発生した反政府デモには数千人が参加し、自由や政権打倒を求めるシュプレヒコールのほか、「われわれは腹をすかせている」との声を上げながら行進。フィデル・カストロ(Fidel Castro)氏が権力を握るきっかけとなった1959年のキューバ革命以来、最大規模の抗議デモとなった。

 数百人が拘束され、その多くの人に侮辱や公序良俗違反、破壊行為、そしてマスクの未着用による新型コロナウイルスの規制措置違反の容疑が掛けられている。

 米財務省は、キューバ国家警察のオスカル・カジェハス・バルカルセ(Oscar Callejas Valcarce)長官とエディー・シエラ・アリアス(Eddy Sierra Arias)副長官を制裁対象に指定。米国内の資産が凍結され、米国人との取引が原則として禁止される。

 ホワイトハウス(White House)にキューバ系米国人らを招いたバイデン大統領は記者団に対し、「期待はしていないが、キューバで劇的な変化が起きない限り、さらなる制裁を科す」と述べた。(c)AFP/Michael Mathes