【7月30日 CGTN Japanese】中国ではここ数日、日本の伊藤美誠(Mima Ito)卓球選手の人気が「爆発」状態です。26日に行われた卓球の新種目の混合ダブルスでは、ペアを組んだ水谷隼(Jun Mizutani)選手とともに、中国ペアを破って優勝しました。それ以来、中国のインターネットでは、伊藤美誠選手にまつわる話題がさまざまなランキングの上位にありつづけています。

 当初は伊藤美誠選手が優勝後に示した自信満々の様子に、ネットユーザーから不満が続出しました。

 しかし2日後の28日の卓球女子シングルス準決勝で中国の孫穎莎(Sun Yingsha)選手に0対4で敗れ、試合後のインタビューで涙を流す様子を見せると、改めて検索ランキングの1位に戻り、関連の書き込みの閲覧数は1000万回を超えました。伊藤美誠選手は中国で知名度が最も高い日本人選手になりました。

 伊藤美誠選手はこのように、中国のネットユーザーに「翻弄(ほんろう)」されているのですが、実際には長い間、中国の卓球ナショナルチームの強いライバルでありつづけてきた選手です。国際卓球連盟公式サイトが7月に発表した世界ランキングで、伊藤選手は女子シングルスの2位にランキングされました。中国の卓球界では伊藤選手の技術力が大賞賛されています。

 中国の許昕(Xu Xin)/劉詩雯(Liu Shiwen)ペアは東京五輪の卓球混合ダブルスの決勝戦で日本の水谷隼/伊藤美誠ペアに敗れ、銀メダルという結果でした。許選手は試合後のインタビューで、「伊藤選手は女子卓球選手として世界のトップクラスで、男子選手との対戦にも挑んでいる。攻め合いの状況では特に、大胆さと勇敢さを発揮する」と、絶賛しました。

 伊藤選手自身は一方で、中国の卓球チームとしばしば交流しています。中国に来て試合に出場する際には、中国の選手と一緒に練習することも多くありました。伊藤選手は「中国チームの選手は実力があり、頭がよいです。練習中に多くのことを学んだことで、自分を向上させて成長することができました。中国の選手と一緒に練習する機会に恵まれたことを、感謝しています」と語りました。

 伊藤選手も福原愛(Ai Fukuhara)選手と同じように、中国選手と試合では激しく競い合う一方で、プライベートでは盛んに交流しています。伊藤選手は中国の馬琳(Ma Lin)コーチが日本語を交えて交流してくれることに、親しみを強く感じたとのことです。今回の東京五輪でも中国人選手と親しく交流をしています。試合の合間には、孫穎莎選手と筋肉を比べたり、母親の手作りのおにぎりを陳夢選手と馬琳コーチに分けたりもしました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News