自転車の独代表コーチ、人種差別発言で帰国処分 東京五輪
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【7月30日 AFP】東京五輪の自転車ロードレース男子個人タイムトライアルで、ドイツ代表チームのスポーツディレクター(SD)がアフリカの選手に関して人種差別的な言葉を吐き、帰国を命じられた。独代表チームが29日、明らかにした。
ドイツ代表チームのSDを務めているパトリック・モスター(Patrick Moster)氏は、28日に行われた同種目で、ニキアス・アルント(Nikias Arndt、ドイツ)がアルジェリアとエリトリアの選手を追い掛けていた際に暴言を吐いた。
この場面はテレビで生中継され、モスター氏は自身の発言を「心から申し訳ない」と謝罪した。
ドイツオリンピックスポーツ連盟(DOSB)のアルフォンス・ヘルマン(Alfons Hoermann)会長は、「人種差別発言に関する彼の正式な謝罪は誠実なものだったと確信している。しかしながら、モスター氏は一線を越え、五輪の価値を汚した。フェアプレー、リスペクト、そして寛容性は、チーム『D(ドイツ)』にとって譲歩できるものではない」と述べた。
アルント自身も今回の問題発言に対して距離を置く姿勢を見せており、「ぞっとしている。自分はあのような発言とは無関係だということを明確にしておきたい。使われた言葉は受け入れられないものだった」とツイートした。(c)AFP