【7月30日 AFP】イスラエルのナフタリ・ベネット(Naftali Bennett)首相は29日、60歳以上を対象に新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)を開始すると発表した。

 イスラエルは世界に先駆けてブースター接種を実施している国の一つ。60歳以上への接種は来月1日に始まり、接種完了から5か月以上が経過した人が対象。背景には、感染力の強い変異株「デルタ株」をめぐる懸念がある。

 イスラエルは昨年12月下旬、大規模なワクチン接種を開始。大半が米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャー・ビオンテック(BioNTech)が共同開発したワクチンで、人口900万人の約55%がすでに2回の接種を済ませている。

 新規感染は激減し、6月上旬には多くの規制が解除されたが、感染者の数はすぐに再び増加。保健省は公共の密閉空間でのマスク着用を再び義務化していた。

 ベネット首相は、同国ではすでに免疫力の低い人2000人に3回目接種を行ったが、深刻な有害事象はみられなかったと説明。「次に、全国的な3回目接種計画を開始する」と表明した。(c)AFP