青海省、生態系保護と観光業振興を両立
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【7月28日 People’s Daily】中国青海省(Qinghai)の西寧市(Xining)を出発し、青海ーチベット幹線道路に沿って2時間ほど西に行くと、青海湖(Qinghai Lake)に着く。真っ青な湖面に陽光がキラキラと反射する美景が有名だ。
安徽省(Anhui)から旅行に来た王萱(Wang Xuan)さんはカメラを取り出し、遠くの風景に向けてシャッターを押す。「本当にきれいです、来たかいがありました!」と、うれしそうに話した。
いつからか、気候の変化や人類の活動など多くの要因が重なって、青海湖には深刻な生態系の退化が起きた。生物資源は急速に減り、周辺の草原は砂漠へと変わり、湖水の水面は下がり続け、湖面は縮小し続けた。
自然保護区が設立され、湖面が封鎖されて魚の育成が行われ、青海湖の保護は国家公園が主導する自然保護地システムの構築に組み入れられた。長年の努力が実り、青海湖の環境は向上し続け、生態系と社会への良い影響は目に見えてあらわれている。
「小さい頃に見ていた青海湖の環境が戻ってきて、本当にうれしいです」と、海南チベット族自治州(Hainan Tibetan Autonomous Prefecture)で牧畜警備隊の隊長をしている李朝偉(Li Chaowei)さんは言う。李さんは青海湖のそばで育ち、3人の隊員と青海湖南湖畔186キロメートルのパトロールをしている。「今は、年に3回以上泥棒を逮捕しています。青海湖に生息する裸鯉の水産資源は去年の末に10万トンを超え、今世紀の初めとくらべて40倍になりました」と話す。
今年のメーデー休暇には、青海湖景観区はのべ4万5000人の観光客を受け容れ、観光収入は516万5000元(約8750万円)に達した。
生態環境を保護し、地元の農牧民はいよいよ「山紫水明の地を金山銀山にする」ことが身についてきた。
車でさらに西へ向かうと、草原や雪山、ゴビ砂漠(Gobi Desert)を抜け、青く澄んだチャカ塩湖(Chaka Salt Lake)が眼下に広がる。青空と白雲が映り込む絶景によって、「天空の鏡」と呼ばれ、毎年数十万人の旅行客が訪れる。景観区のそばにある。
バイン村は、観光業の発展というチャンスをものにし、どの家も観光業をなりわいにしている。
バイン村に入ると道は平たんで清潔である。広場は広々としてにぎやかであり、建物もきれいにしてある。村民の申徳屏(Shen Deping)さんが手に花の種を持ち、門のそばにある花壇にまきながら言った。「花壇をきれいにしておけば、観光のお客さんも見るし、自分でも気分が良いです」
チャカ塩湖のすぐそばにある強みを生かし、昔は山奥にいた農牧民が次々と民宿を開き、客室は328室もあるという。旅行体験をより良いものにするため、村の連合は料理・民宿・標準語などの各種職業訓練に力を入れているという。
「私たちはこれからもチャカ塩湖の旅行をめぐって、民宿の統一的管理やサービス水準の向上を推し進め、住民の生活がより良くなるよう努力していきます」と、村に駐在する共産党幹部の趙福昌(Zhao Fuchang)氏は語った。(c)People’s Daily/AFPBB News