【7月27日 AFP】東京五輪のスケートボード・女子ストリートで26日に銀メダルを獲得したブラジルのライッサ・レアウ(Rayssa Leal)が、自国で一躍国民的アイドルになっている。愛称は、「小さな妖精」を意味する「ファジニャ(Fadinha)」だ。

「まだ信じられない。でもすごいことだったみたい!」。ブラジル北東部マラニョン(Maranhao)州出身のレアウは地元のテレビ局グロボ(Globo)に話した。

「スケートボードに限らず、他にもたくさんの人がここに来るために一生懸命練習してきたことは知っているし、ブラジルのためにメダルを取ることができてすごくうれしい」

 金メダルを獲得したのは同じく13歳の西矢椛(Momiji Nishiya)。レアウが優勝していれば、13歳203日でのメダル獲得となり、個人競技では五輪史上最年少となっていた。

 レアウは2015年、インターネット上で話題となった。映画『ピーター・パン(Peter Pan)』に登場する小さな妖精「ティンカー・ベル(Tinker Bell)」風のコスチュームを着て、スケートボードのトリック「ヒールフリップ」を決める動画が拡散されたのだ。当時まだ7歳だった。

 この動画は、スケートボード界のカリスマで「バードマン(Birdman)」の愛称で知られるトニー・ホーク(Tony Hawk)の目に留まった。その後、ホークのサポートを受け、レアウは急成長した。

 ブラジルでは今月、サッカーのコパ・アメリカ(2021 Copa America)決勝が行われ、同国代表チームはアルゼンチン代表チームに敗れている。チームに対する人々の関心は低く、批判も出ていたのとは対照的に、レアウの銀メダルに地元のソーシャルメディアは大いに沸いた。

 同国の人気歌手シューシャ(Xuxa)もツイッター(Twitter)に、「おめでとうファジニャ! あなたの妖精の粉で多くのブラジル人が誇らしい気持ちになった(それこそ私たちが必要としていたもの)!」と投稿している。(c)AFP/Pau RAMIREZ