※ 筆者:中国国家国際発展協力署党組書記、署長

【7月27日 People’s Daily】中国の対外援助はすでに70年余りの輝かしい道のりを歩んできた。これは中国共産党の初心・使命は人類の進歩事業における偉大な実践であり、中国の伝統文化である大同思想の時代的解釈でもある。現在、新型コロナウイルスが猛威を振るい、ウイルスの変異が加速し、ワクチンギャップが拡大し、世界経済の回復が困難となり、貧富の格差はさらに拡大している。決定的な瞬間に、中国は勇敢に立ち向かい、新中国成立以来、援助の時間が最も集中し、範囲が最も広い緊急人道主義行動を展開した。

 昨年、中国は150か国と13の国際組織にマスク、防護服、呼吸装置などの大量の防疫物資を提供し、34か国に37の医療専門家チームを派遣し、約1000件の技術指導を組織・実施し、中国の防疫経験を分かち合った。中国は今年に入ってから、自らの需要が巨大で、ワクチンの供給が逼迫している状況の中で、出来る限りのことを行い、これまでに約100か国と複数の国際組織に4億8000万本余りのワクチンを供給し、外国へのワクチン供給数が世界最多の国となっている。多国の政治要人が受け渡し式に出席し、率先して接種を行った。メディアでも広く報道され、中国のワクチンは「恵みの雨」と呼ばれた。4月末以降、南アジアのコロナの感染状況が再び緊急事態に入り、中国は直ちに「南アジア地域における緊急防疫支援計画」を始動させ、物資もワクチンも援助した。

 歴史を振り返ると、中国はまだ裕福でなかった頃から、多大な対外援助を行ってきた。これまで160余りの発展途上国に各種援助を提供し、数千のパッケージ援助と物資援助プロジェクトを実施し、1万余りの技術協力と人材資源開発協力プロジェクトを展開し、のべ40万人余りの各種人材の研修を指導した。

 未来を展望しても、中国の初心は変わらない。次のステップとして、中国は南南協力の推進に取り組み、民生を趣旨として発展に焦点を当て、発展の根本的な方法を教え、手を携えて世界的な挑戦に対処する。人類衛生健康共同体の構築に取り組む。健康を優先し、防疫の国際協力を全力で支援し、防疫物資援助とワクチン援助を継続して提供し、インフラ整備、診療設備の提供、人材研修の強化などの手段を通じて、関係国の公衆衛生管理体制の整備を支援する。人と自然生命の共同体の構築に取り組む。グリーンを重点とし、発展途上国の水力発電、太陽光発電などのクリーンエネルギープロジェクトの建設を支援し、グリーン発展の経験を分かち合い、「グリーン・シルクロード」を共に建設し、被援助国が資源節約型及び環境に優しい社会づくりを進めることを支援する。国際開発分野のグローバル・ガバナンスの改善に取り組み、国連を中心とする国際システムをしっかりと維持し、グローバル・ガバナンス・システムの改革と建設に積極的に参画し、開放と包容、交流、相互の学びを進め、発展途上国が発展の弱点を補完し、発展のボトルネックを打破するのを共同で支援する。

 習近平(Xi Jinping)総書記は中国共産党創立100周年記念大会の重要演説で次のように強調した。人類運命共同体の構築を絶えず推進しなければならない。中国の新たな発展を世界にも新たなチャンスを提供するものとすることを提案した。新時代の中国の対外援助と国際開発協力事業が伝統を継承し、勇敢に開拓・革新を進め、中国人民の根本利益と人類社会の長期的な利益を統合し、中国と世界が健全な相互作用の下で、共同発展を遂げ、人類運命共同体の構築を推進し、中華民族の偉大なる復興の実現に新しい貢献をしていく。(c)People’s Daily/AFPBB News