【7月27日 AFP】東京五輪は26日、重量挙げ女子55キロ級決勝が行われ、フィリピンのヒディリン・ディアス(Hidilyn Diaz)が優勝、五輪初の金メダルをフィリピンにもたらした。

 2016年のリオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得しているディアスは、クリーン&ジャークの最終試技で自己ベストを5キロ上回る127キロに成功。スナッチとの合計点で中国の廖秋雲(Liao Qiuyun)を上回り、優勝した。3位はカザフスタンのズルフィア・チンシャンロ(Zulfiya Chinshanlo)だった。

 ディアスは五輪での大きな記録達成に喜びを隠すことができず、バーベルを下ろすよりも早く、喜びの涙を目に浮かべた。

 表彰台に上ったディアスは、国旗に敬礼し、国歌を歌い、涙を流した。AFPのインタビューには「信じられない、夢がかなった」と語った。

 ディアスはフィリピンの若い世代に対し、「みんなも金色の夢を手にすることができる」とメッセージを送り、「私もそうやってスタートした。そしてようやく実現させた」と続けた。

 ディアスは5年前のリオ大会で銀メダルを獲得。20年ぶりとなるメダルをフィリピンにもたらした。

 フィリピン空軍に所属するディアスは、新型コロナウイルスの流行で、大会の1年半前からマレーシアで練習を行っていた。4回目の大会、そして最後の大会になるであろう東京五輪に焦点を絞り、フィリピン史上初となる金メダル獲得に全力を尽くした。

 ディアスの金は、1924年にフィリピンが五輪に初めて参加してから11個目のメダルとなった。(c)AFP/Daniel HICKS