■「都市鉱山」の有効活用

 実験室の一角で、電気・電子機器廃棄物がにぎやかな音を立てながらベルトコンベヤーで運ばれて行く。強力な磁石で、がらくたの中から磁石や金属部分が取り出される。

「通常、ハードディスクには磁石が1.5%から3%程度含まれています」とBRGMの廃棄物原材料部の技師、ヌールエディン・ミナード(Nour-eddine Menad)氏は説明した。つまり、ハードディスクが2トンあれば、30~35キロ前後の磁石が回収できる。「磁石の30%はレアアースです」とミナード氏は続けた。

「都市鉱山」と呼ばれるこうした資源の有効活用は極めて重要だと、BRGMのリサイクル計画の主任を務めるヤニック・メナール(Yannick Menard)氏は言う。

「アジアの供給元への経済依存を減らすには、これがほぼ唯一の代替手段です」 (c)AFP/Maxime MAMET