【7月28日 CNS】中国時間7月15日22時13分、広東省(Guangdong)陽江市(Yangjiang)沙扒鎮(Shaba)の南シナ海海域115メートルの上空で、F34号風力発電機のインペラと機械室の正確なドッキングに伴い、中国三峡新エネルギー(グループ)株式有限会社が投資・建設したアジアで建設中の単体設備容量の最大の洋上風力発電所——三峡広東陽江沙扒洋上風力発電プロジェクトの風力発電機吊上げ容量が100万キロワットを超えた。これは中国国内初の100万キロワット級洋上風力発電所が完成予想図から現実になることを示している。

 同プロジェクトは5期にわたる計画で、総設備容量は170万キロワット、269台の洋上風力発電ユニットを設置し、3基の洋上昇圧ステーションを建設し、220キロボルトの海底ケーブルを使用して陸上集約管理センターにアクセスした。プロジェクトが完成すれば年間約47億キロワット時の電力供給が可能で、約200万世帯の年間電力使用量を満たすことが可能になる。同規模の石炭火力発電所と比べ、年間約150万トンの標準炭の節約と約400万トンの二酸化炭素の削減が可能となり、粤港澳大湾区(広東、香港、マカオベイエリア)のエネルギー構造の転換に確固とした支えとなる。

 地質条件は洋上風力発電開発の難点で、複雑な海域の地質気候環境、高難度の施工工法技術、高強度の施工組織などの挑戦に直面している。このプロジェクトは多種の施工技術と基礎形式を革新的に使用した。その中で、吸引バケットジャケット、モノコラム複合バケット、コアコラム式岩はめ込みジャケット、大直径4杭ジャケットなどの多くの方法はすべて中国国内で初の使用となった。そして現在中国国内洋上風力発電所で唯一の傾斜杭カラム岩はめ込み洋上昇圧ステーションジャケット基礎を完成させた。同時に、プロジェクトは建設中に可能な限り工事の「空白期間」を確保し、絶え間なくプロセスを最適化し、作業効率を向上させ、今年3月に18台、4月までに22台、5月までに31台を吊り上げ、風力発電機の吊り上げ速度は中国国内洋上風力発電の工事速度記録を絶えず更新している。

 中国は洋上風力発電の発展の天然の利点を持っており、海岸線の長さは1万8000キロメートルに及び、利用可能な海域面積は300万平方キロメートルを超える。洋上風力発電資源は豊富で、集中して大規模な洋上風力発電を開発すれば、効果的に洋上資源の利用効率を向上させ、プロジェクトの建設と運営コストを低減させることができる。(c)CNS-科技日報/JCM/AFPBB News