【7月25日 AFP】トルコは24日、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)がイスタンブールにある歴史的建造物アヤソフィア(Hagia Sophia)のモスク(イスラム礼拝所)化を非難したことを受け、「偏見があり政治的」だと反論した。

 アヤソフィアはキリスト教国家のビザンツ(Byzantine)帝国時代に大聖堂として建造されたが、その後モスクに改造され、1935年からは博物館として公開されていた。

 トルコが昨年、アヤソフィアを再びモスクにすると、国際的な反発を招いた。

 ユネスコの世界遺産委員会(World Heritage Committee)は23日、トルコに対し、来年はじめまでにアヤソフィアの保存状態に関する報告書を提出するよう要請。また、モスク化の影響に「深刻な懸念」を示した。

 同委員会はモスク化をめぐる「対話と情報共有の不足を誠に遺憾に思う」と述べた。

 一方、トルコ外務省は「イスタンブールの歴史的建造物に関する世界遺産委員会の決定は偏見と政治的動機によるものと理解される。決定の関連事項を拒否する」と反論した。

 また、アヤソフィアは国有財産で「非常に注意深く」保護されていると述べ、ユネスコはトルコの内政に干渉していると非難した。(c)AFP