【7月22日 AFP】クレー射撃女子・スキートの英国代表として東京五輪に出場する予定だったアンバー・ヒル(Amber Hill)が21日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性となり、大会出場を辞退した。これで五輪に出場する夢が絶たれたのは、今大会では計4人に上っている。

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 同種目世界ランキング1位のヒルは、日本へ出発する前の検査で陽性が確認され、東京五輪の棄権を余儀なくされた。同選手はチームの発表文で「5年間のトレーニングと準備を振り返り、完全に打ちのめされている」と断腸の思いを明かした。

 さらに、卓球男子チェコ代表のパベル・シルチェク(Pavel Sirucek)も陽性が判明。選手村で陽性判定を受けたのは、同国の選手団では3人目となった。

 選手たちは毎日の検査に加え、競技中やトレーニング中、食事中あるいは就寝中以外はソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)とマスク着用を義務付けられるなど、衛生が保たれた「バブル」環境下で大会に臨むことになっている。

 しかし、これまでにウイルス陽性者が相次いでいることから、選手は慎重な行動を心掛けながら日々を過ごすことになる。

 一方、スケートボード女子オランダ代表のカンディ・ジェーコブス(Candy Jacobs)も棄権を余儀なくされ、自身のインスタグラム(Instagram)アカウントに「胸が張り裂けている」と投稿した。

 31歳の同選手は続けて「このようなシナリオになるのを避けるべく最善の努力を払い、あらゆる予防策を講じてきた」にもかかわらず、「残念ながら、けさ検査で陽性が確認され、私の五輪の旅はここで終わることになった」とつづった。

 テコンドー女子のチリ代表で、合宿地のウズベキスタンから日本に到着した際に陽性が判明したフェルナンダ・アギーレ(Fernanda Aguirre)も、「打ちのめされて、とても悲しい」とソーシャルメディアに書き込んだ。(c)AFP