【7月21日 AFP】(更新)米国務省は21日、ウェンディ・シャーマン(Wendy Sherman)国務副長官が25日から2日間の日程で中国を訪問すると発表した。両国の緊張が高まる中、ジョー・バイデン(Joe Biden)政権で最高位の関係者による訪中となる。

 国務省はシャーマン氏の訪中を発表する声明で、「米国の国益と価値観の推進、また両国関係への責任ある対応を目指し、中国政府関係者と率直な意見交換の場を設けるというわが国の継続的な取り組みの一環」だと説明した。

 シャーマン氏は首都北京ではなく、東部湾岸都市の天津(Tianjin)に滞在する予定で、本格的な公式訪問とはならない。国務省によると、同氏は王毅(Wang Yi)外相ら中国政権幹部と天津市内で会談する予定。

 米国は先週から、中国政府がIT大手マイクロソフト(Microsoft)に大規模なサイバー攻撃を実施したと非難し、米企業に対しては香港におけるリスクを警告。また米上院は、強制労働の疑惑から新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)からの輸入を禁止する法案を可決した。

 このような動きが相次ぐ中でのシャーマン氏による訪中は、少なくとも米中関係を見極める意向が米側にあることを示すものとなる。(c)AFP