【7月21日 CGTN Japanese】中国中部に位置する河南省(Henan)内の大部分で19日午前7時から20日の7時までの24時間に大雨や豪雨が発生しました。省都の鄭州市(Zhengzhou)西部や有名な古都である洛陽市(Luoyang)の南東部なども豪雨に見舞われました。全省で61カ所の雨量ステーションでは250ミリを超える雨量を観測しました。雨量は最大で400.8ミリに達しました。全省の16基の大・中型ダムで、増水時の制限水位を超えました。この豪雨が原因で現在までに12人が死亡しました。

 これまでのまとめによれば7月16日以来、大雨により河南省内の17の県や区で計14万人余りが被災し、1万152人が避難しました。農作物の被害面積は9200ヘクタール余りで、直接の経済損失は7200万元(約12億2190万円)以上に達しました。河南省鄭州市は20日午後5時に、洪水防止I級の応急対策を発動しました。現地駐屯軍はすでに指揮官730人を緊急派遣しました。武装警察官1159人は車両60台余りを利用して出動し、消防救援隊では延べ6760人出動し車両の出動は延べ1383回に達しました。さらに民兵690人、突撃船35隻も緊急救助に参加しました。

 河南省における今回の暴雨がこれほどまでに猛威を振るったことについて、専門家は主たる原因は三つあると分析しています。

 まず台風の影響です。台風「煙花(台風6号)」と亜熱帯高気圧がもたらす気流に導かれて大量の水蒸気が海から陸地に次々に送られ、河南省の上空で集まって雨になりました。地形の影響もあります。東寄りの気流が河南省内で太行山と伏牛山にぶつかり、山の斜面の手前で合流して上昇しました。この地形の影響で雨の範囲が集中し、より強い雨になりました。第3点としては、大気の循環が安定していたため、雨が長く続いたとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News