【7月21日 AFP】(更新)中国中部・河南(Henan)省鄭州(Zhengzhou)市当局は21日、豪雨による洪水で20万人近くが避難したと発表した。同省では各地で記録的な豪雨に見舞われた。

 市は、「7月21日午前7時(日本時間同8時)時点で、20万人近くが緊急避難し、3万6000人に影響が出た」としている。

 国営メディアは21日朝、習近平(Xi Jinping)国家主席が、状況は「極めて厳しく」、洪水対策レベルは「重大段階」に入ったと述べたと報じた。

 鄭州市当局は中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)に、地下鉄が水没し12人が死亡、5人が負傷、数百人が救助されたと投稿した。

 ソーシャルメディアには、電車内で瞬く間に水位が上昇し、ぼうぜんとする乗客の写真が投稿された。現地メディアによると、救助隊員らは車両の屋根を切り取り、乗客を引き上げた。

 21日になり、被害の規模が徐々に明らかになっている。

 人民解放軍(People's Liberation Army)の地域部隊は20日、絶え間なく続いた豪雨により、人口約700万人の洛陽(Luoyang)市にある伊何灘(Yihetan)堤防が20メートルにわたり損害を受けており、決壊する恐れがあると明らかにした。軍の中部戦区(Central Theater Command)は、緊急対応にあたらせるために兵士を派遣したという。(c)AFP