【7月21日 AFP】英国は20日、海軍の最新鋭の空母打撃群が日本の5港に寄港すると発表した。同時に中国に対し、アジア太平洋の係争海域で航行の自由を脅かすいかなる行為にも及ばないようけん制した。

 新空母「クイーン・エリザベス(HMS Queen Elizabeth)」が率いる打撃群は現在、アジア太平洋地域に向けて航行している。

 ベン・ウォレス(Ben Wallace)国防相の訪日に際し、英関係者らは、空母打撃群は同盟諸国の海軍と合同演習を行った後、9月に日本各地の5港に寄港すると述べた。

 さらに、来月から哨戒艦2隻を同地域に常駐させ、日本、オーストラリア、シンガポールの船舶から支援を受けることも明らかにした。

 中国は、南シナ海(South China Sea)の大部分について領有権を主張。近隣諸国の反発を招き、米国など遠方の国々も抗議している。

 ウォレス氏は東京で英紙タイムズ(Times)の取材に対し、空母打撃群が日本へ向かう途中に南シナ海を経由するため、英国には航行の自由を主張する「義務」があると述べた。

「われわれは中国を尊重する、そして中国もわれわれを尊重することを願う」と語った同氏は、「国際法で認められている場所は航行する」と強調した。(c)AFP