■再生可能エネルギーによる電力供給

 組織委員会は、五輪開催中に関連施設で使用する電力のすべてを、再生可能エネルギー由来の電気で賄う目標を掲げている。

 しかし、太陽光やバイオマスを中心とする環境配慮型の電力源による電気は30~35%だと組織委員会の広報担当者はAFPに語った。

 再生可能エネルギーによる電気を調達できない会場については、「グリーン電力証書システム」を利用して、再生可能エネルギー由来でない電気を再生可能エネルギーによる電気に書面上「転化させる」という。

■再利用とリサイクル

 組織委員会は、大会のために調達した物品の99%を再利用やリサイクルするよう努めているという。できる限りレンタル製品を使用し、新規購入の製品は売却する。

 ただし、この目標の範囲は限られており、主に、選手村の家具や大会運営用の事務・IT機器に適用される。

 いくつかの備品は、リサイクルできるよう設計されている。例えば、選手村のベッドは強化段ボール製。五輪メダルは小型家電をリサイクルしたもので、表彰台は再生プラスチックでできている。

■廃棄物管理

 東京五輪ではほとんどのイベントで観客が不在となる。大会史上初となる異例の事態だが、大観衆が通常置き去りにするごみの心配は無さそうだ。

 組織委員会は、大会中に出た廃棄物のうち65%の再利用もしくはリサイクルを目標に掲げている。

 会場や選手村に、ペットボトル、缶、紙、生ごみ用の分別ごみ箱を設置。分別されなかったごみも、回収後に適切に分けられる。

 リサイクル不可能な廃棄物は焼却されエネルギーに変わる。また食堂といった場所では、可能な限り使い捨てのプラスチック製品ではなく紙製品が使われている。(c)AFP/Etienne BALMER